|
ゆうじろうインタビュー 「Color Of Hers」
ゆうじろう: 芸術とともに、ぱっと出現ゆうじろう。
Tone: 今日もおつかれ幽霊さん。
ゆうじろう: さて、どうやらImari Tonesの、10年の歩みのまとめとなる、2枚の自主制作アルバムが出来あがったようだね。
Tone: そうだね、出来たみたい。タイトルは「Color Of Hers」というんだよ。
ゆうじろう: 前回からのおさらいをすると、2005年の3月に、君はImari Tonesとしてのライヴ活動を休止したんだよね。
Tone: そうそう。メンバーがバラけちゃたからね。
ゆうじろう: で、君は、普通だったらそれをピンチと考えるところを、逆に制作をするための好機と考えて、Imari Tonesの10年間の歩みの総まとめとしての作品づくりに取りかかった。そうだったね。
Tone: その通り。だからすぐにライヴのためのメンバーを探したりせずに、基本的に一人で制作に取りかかった。まぁ、もともと一人で作っていたしね。アルバム4枚、50曲ほどの制作を計画した。2005年中に仕上げる目標でね。
ゆうじろう: 普通そんな短期間に50曲録音とか考えないけどね(笑)
Tone: だから、それも一人でやると決めたから出来たこと。バンドで仕上げてたらそんなにたくさん作業できない。
ゆうじろう: それで、その前半戦として作ったのが、確か9月に解説してもらった、「異能レース」と「無責任なメシア」の2枚だったね。
Tone: そう。で、後半戦で作ったのが、この「Color Of Hers」と、「fireworks」というわけ。
ゆうじろう: 予定通り2005年中に仕上がったと。
Tone: おかげさまでね。
ゆうじろう: で、この「Color Of Hers」だけど、作るにあたって何かコンセプトのようなものはあったのかな?
Tone: そうだね、コンセプトなんてのはいつも考えないから、無いんだけど(笑)、でもね、強いていえば、ストレートなハードロック・アルバムにしたいというのは思っていたのね。'80年代的っていうんじゃないけど、そうだね、でも、やっぱ'80年代的なまっすぐなハードロックだよね。たとえば昔バンドをやっていた30代40代の人とかさ、当時のロックが好きだった人とかさ、そういう人たちに、やっぱりハードロックっていいよね、バンドっていいよね、って、そう思ってもらえるようなレコードを作りたいな、という思いはあったかな。
ゆうじろう: 狙いどおりのものは出来たかな?
Tone: どうかな(笑)力は尽くしたけどね(笑) あのね、Queenの「Innuendo」を買ってきて聴いてたのね。参考にしようと思って。 前半戦の2枚のときは、ツェッペリンの「フィジカル・グラフィティ」を聴いて参考、ていうかまぁ何かの参考にしたわけだけどさ、 今回は、Queenのイニュエンドウを聴いてね、ああこんな感じかなぁ、こんな感じの様式美とハードロックと幅の広さかな、って思ってた。
ゆうじろう: 確かImari Tones唯一の様式美アルバム、って言ってたよね(笑)
Tone: うん、それは嘘じゃないと思う。様式美って言っても、ヘヴィメタルの様式美とかじゃないけど、ドラマティックでストレートなハードロックの様式っていうのかな、そういうのに、Imariの作品の中ではいちばんのっとったレコードだと思う。実際、いちばんギター・オリエンテッドなハードロックになってると思うし、いちばんハードロックなアルバムなんじゃないかな。
ゆうじろう: 序盤戦に、ピアノを使ったドラマティックな展開の楽曲が入ってるよね。
Tone: うん、そのへんも様式美(笑) あのね、もう今はそんな大袈裟な曲を書こうとは思わないけど、高校のときに作ってた曲の中には、そういう大上段から振り下ろすような真剣な楽曲もあったんだよ。 高校時代に書いた楽曲たちをきちんと形にするっていうのが、音楽家としての僕のライフワークのひとつとしてあったんだけど、たとえば「Entering The New World」では15トラックのうち、8曲が高校時代の楽曲、僕が呼ぶところのImari Classicsの曲だった。「光のヒーロー」では1曲しか入らなかったけど、「異能レース」では3曲が、「無責任なメシア」では9曲が、やはりImari Classicsの曲だった。今回はね、意図したわけじゃないけど、13曲中、実に11曲が高校時代の楽曲ってことで、気付いてみれば、今まででいちばん、「高校時代のTone」の色が強い作品になった。 あれらのピアノを使って大上段に構えるような作品、大作といえるかどうかはわかんないけど、あれらも、高校時代の僕の、純粋な芸術に対しての思いが表れた作品として、やっぱ嘘はつけない感じだね。多少大仰で月並みに尽きるところもあるかもしれないけど、でもひとつしかない生の記録として、真実には違いないと思う。演奏するのは難しかったよ。
ゆうじろう: 高校時代の君のカラーがよく表れている作品といっていいのかな。
Tone: うん、間違いなくそうだと思うよ。このアルバムは、高校時代の僕の感性、高校時代の僕の感覚が詰まった、当時の楽曲たち、それを、今は28歳になったToneが、大人になった経験と技術をもって完成させた、ひとつの到達点だと思う。そういう意味では、これまでImari Tonesとして作ってきた作品の中でも、最高傑作っていってもいいものかもしれない。
ゆうじろう: 最高傑作?
Tone: うん、出来あがって今のところはそう思ってる。クオリティや音質にも納得がいってるし。でも半年後になったら、「あれは最低だった」って言ってるかもしれないけど(笑)
ゆうじろう: 演奏は充実してるよね。ギターは頑張ってるのがよくわかる。
Tone: ハードロック・アルバムを作りたかったからね。 特にね、リードプレイ、ギターソロに関しては、今回の制作、つまり「Color Of Hers」と「fireworks」に収録されてるギターソロに関しては、とても満足がいってる。やっと自分の高校時代の技術水準に追いついたかなと(笑)
ゆうじろう:高校出て以来、下手になる一方だったものね(笑)
Tone: 大人になると練習する時間が無くてさ(笑) まぁ冗談はさておき、ギターソロ録るにあたっては、ほら、最近ギター少年だった頃の恩人の一人の米持さんと知り合えて、ギター熱やハードロック熱が自分の中に戻ってきたこともあってさ、なんだかギターソロ弾くときにそれなりに気合が入ってたんだよね。今回の2枚のギターソロの中には、ギターヒーローになれそうなものがいくつかありますよ(笑)いや、でも、マジで、高校時代の僕の弾きっぷりを知ってる人にも、やっとこれで納得してもらえるかな、と、それは本気で思ってる。やっと当時の自分に顔向けができるよ(笑)
ゆうじろう: ドラムもまた自分で叩いたんだよね。
Tone: うん。前回の「異能レース」、「無責任なメシア」で初挑戦したけど、今回は二度目ということもあって、前回よりはマシになってるぜ?
ゆうじろう: それはまた、前回の二枚のプレイがひどかったと自ら認めるような発言・・・。
Tone: いや、でも実際リズムはタイトになってるね。これも今回のポイントだよ。はらっちに叩いてもらった「光のヒーロー」と較べても、納得のいくものが今回は出来たかなと。前回の二枚ではお気に入りのラディックヘッドHeavyの他に、REMOのfiberskyn3が、異能サウンドに大きく貢献してくれたけど、今回はストレートにハードロックということでラディックHeavyに加えてパワー系のREMO CS coatedのヘッドを少し使用しています。
ゆうじろう: ベースに関しては?
Tone: ベースに関しては、前回二枚と同じように、Cranetortois BP-1を使用して音作りをした。使ってるベースも、Imari Tonesの録音で僕がずっと使ってるChattingbirdのミディアムスケールのものだよ。ただ、BP-1の使い方がよくわかってなかった前作二枚とくらべて、今回はBP-1をもう少しうまく使いこなしてる。「光のヒーロー」におけるみねっちのベースサウンドとくらべても、やっと恥ずかしくないサウンドが出せたよ。こういった点からも、今回の二枚はひとつの到達点をきわめたと自負してる次第デス。ちなみに大部分はピック弾きだね。指弾きしたのもいくつかあるけど。もう指にマメできちゃって大変(笑)
ゆうじろう: せっかくだからキーボードに関しても全部聞いちゃおう。
Tone: キーボード・シンセイサイザーに関しては、まぁ今回それほど使ってないけど、PCの中にあるVST instrumentsのソフトシンセをよく使ったね。DTM音源のものは少ししか使わなかった。ソフトシンセは、いちいちつながなくていいのが便利なのもあるんだけど、アナログシンセのような暖かい、生温かい音が出てくれるのがいいんだよね、アナログシュミレートなんだろうけど、僕が使ってるのはフリーのものばかりだけど、よくこんなものがタダで落ちているもんだなと。
ゆうじろう: あとは、生ピアノ。
Tone: そうそう、これ今回のポイント。8月に実家に帰省した際に、Studio Pelで録ってきたのよね。前半戦のものと一緒に。 前半戦では、「遠い夏の子守歌」、「波」の2曲でしか使わなかったけど、今回はもっと多用してる。ピアノはね、Studio Pelで作品作ってた時代に、「私は魚」とか、「春風に乗って君と飛ぼう」、「涙の雨を走り抜けて」とかで使用したピアノと同じもの。でも、これ前にも話したかもしれないけど、その後、あのピアノはとある腕のいい調律師さんに調律してもらって、音がずいぶんと変わったのね。だから、今回のピアノの音は、以前の作品に出てきたものとくらべると、より自然な音になっているのがわかると思う。以前は、もっとアタックの効いたきつい音にセッティングされていて、まぁでもそれはロックに使うには結構合ってはいたんだけど。藤田さんっていうんだけど、その調律師さんにも先日久しぶりにお会いしたよ。妹の師匠のピアニストさんの録音を手伝うかもしれないので、その時またお会いするかもしれない。
ゆうじろう: で、確か、ヴォーカルに関して、今回は大きなポイントがあったんだよね?
Tone: 実はそうなんだ。これ、今回の制作中に体験したことの中でもたぶん一番大きなこと。 ここへきて、ヴォーカル技術のブレイクスルーを今更というかまた経験しちゃいました。 今回、ヴォーカルがすごく難しかったんだよ。
ゆうじろう: ヴォーカル録りに入って、最初、「これ無理だよ」って言ってたんだよね。
Tone: うん、最初は、これ歌えないわ、録音無理だわ、って思った。 あのね、高校時代に作った曲なんだけど、ヴォーカルに関しては、当時のデモテープとくらべて、キーがオクターブ上がっていたり、とか、するのね。当時は声、自分では出なかったし。で、今回、当時にくらべれば声出るようになってるから、大丈夫かなー、と、なんかすごく難しそうだけど、まぁなんとかなるだろう、と、見切り発車的にレコーディングプラン立てちゃったわけ。それに、Imari Tonesの原点ともいえる高校時代の楽曲だしさ、死んでも歌わなきゃな、っていうのもあったしね。 で、実際、歌録りの段階になって、やってみたら、あ、これ無理だわ、って(笑)
ゆうじろう: どうしよう、と(笑)
Tone: そうそう、こりゃこの楽曲たちはあきらめようかな、とか。 声出ないし、出てもひっくりかえったりとか難しいメロディだし。 無理かなと思ったんだけど、ちょうどその頃本屋にふらっと寄ったら、ちょうどぴったしのヴォイストレーニングの本があったのね。 そしたら、僕も独学だけど、少しは実践してきてるから、書いてあることの9割は知ってるんだけど、ひとつだけ、知らなかった技術があってさ。 あ、これかも、って本買ってきて、2、3日後には、もう無理だ、って言ってた曲が無事レコーディングできた、と。
ゆうじろう: さすがというか、見事だね。
Tone: まぁ、見事といえば見事かもしれんけど、あれなのね、要するに、今まで僕は本格的なヴォーカリストとしての基本の技術を全然持ってなかったって事よ。でも、技術が欠けてても、感覚とか、情熱とか、才能とかで、今まででも歌ってたんだろうけど、あ、ハイトーンってそういうことなのか、と、ひとつ新たにわかった訓練や技術が分かって、で、僕のヴォーカリストとしての完成はこれから、って感じ。今回の二枚のレコーディングで記録されたのは、その、技術を知って、訓練をはじめたばかりのよちよち歩きのヴォーカルですよ。本格的なちゃんとしたヴォーカリストとして完成するのは、半年後とか、もっと後のことになると思う。だから、今回は、技術を知って、2、3日で、付け焼刃で、ギリギリなんとか歌えたって感じで、ほんと、その意味ではお恥ずかしいかぎりです。今までと違って、逃げ場のないレベルの高い真っ向勝負なハイトーンのメロディラインがたくさん出てきたんだよ今回。だから、声をひっくり返しながらギリギリ歌えたという、まぁひどいもんだけど、それでも今の僕としては、間違いなく限界いっぱいいっぱいの極限のヴォーカルであるし、Queenばりのコーラスワークがそれを効果的にカバーしてると思う。だから、今はともかく、1年後には、フレディ・マーキュリーの尻尾をつかんでることを約束するよ(笑)
ゆうじろう: これから真面目に訓練するぞ、と(笑)
Tone: そう、ライヴアクトとしてね、完成していくのは、これからだ、と。
ゆうじろう: じゃあ、内容はわかったので、アルバムタイトルとジャケットの解説をしてくれるかな。 今回、ちょっとセクシーなジャケットだけど(笑)
Tone: そうね、うちのハニーちゃん、イマリちゃんの、背中が写ってますね。まぁでも、裸が写したかったわけじゃなくて、題材になってるのは、彼女の髪。彼女の髪は、ちょっと独特の色をしてるのね。
ゆうじろう: もともとちょっと茶色いんだよね。
Tone: うん、独特のくせっ毛で、天然の、茶色というのか、赤みがかっているというのか、とても不思議な色合いの髪をしてるのね。 僕が彼女と出会った高校の頃は、まだ髪を茶色にしたり染めてる人はそれほど多くなかった。 その後、みんな髪を茶色に染めるようになったけど、彼女みたいな天然のユニークな色合いは、あまり見たことがない。というか、見たことないね。 だから、この「Color Of Hers」というのは、彼女の色ということで、このイマリちゃんの独特の髪の毛のこと。 つまり、生まれ持った固有のカラーや、固有の個性のことをテーマにしてる、っていう感じかな。 ちょっと、この前の「異能レース」(Heterogeneous Species)のジャケのテーマと似てるかもしれない。デザインもよく似てるしね。色が違うだけで。
ゆうじろう: アルバムの内容も君の原点である高校時代の体験という、固有の事をテーマにしているから、内容とも合っている感じかな?
Tone: それは正直よくわからないけどね(笑) ただ、ジャケを作らなきゃってことで、作ってみたら、こうなった。そんで、タイトルも、なんとなくこうなってしまった、と、それが実情なんだけどね。本当は、出来あがってきた音楽の内容を見ると、もうちっと適当なタイトルもあると思うんだけど、ジャケを見たらさ、これは、このタイトルになっちゃうよなどうしても、って(笑) ちょっとおしゃれな感じもするしね。まぁ、なんにせよ、ジャケにしろタイトルにしろそんなに気にしてないし。これは商業戦略がかかったメジャー作品でもj無いんだし(笑) 「異能レース」と対になってるし、いいんじゃないかなと。
ゆうじろう: やっぱりあまり根拠のないジャケとタイトルだった、と(笑)
Tone: 面目無い(笑)
ゆうじろう: じゃあ、ガッカリしたところで楽曲解説に入ってみようか。
Tone: いちばん面倒くさいやつだね。
ゆうじろう: そうそう(笑)がんばってもらわないと。じゃあ1曲め、「I」。短いタイトルだけど、何と読むのかな。
Tone:「アイ」とそのままアルファベットで読んでもらえばいいです。僕の記憶だと確か、イエモンにも同じようなタイトルの曲があったね。もちろん全然関連は無いんだけど。 で、しょっぱな1曲目からなんですが、今回のレコーディングでいちばん難しかったヴォーカルの曲です。はっきりいって、全然歌えてません(泣)
ゆうじろう: しょっぱなから、駄目じゃない(笑)
Tone: しょうがなかったんだよ(笑)、でもこんな大仰な曲、1曲目以外にもってく場所無いし。 実際に歌ってもらえばわかると思うんだけどね、Imari Tonesの今までの曲の中で、いちばん歌うのが難しかったよ。 ピアノも使うし、サウンドも大仰だし、ライヴで演奏できる気は全然しないね(笑) この曲ではコーラスの援助も無いしね、とにかく、Toneの、死にもの狂いの極限のシャウトが、いきなり聴けます。 でも、本当のところを言うと、レコーディング当初から、これは歌うのムリかも、と思ってた曲だったから、さっきのヴォーカル技術のブレイクスルーの話ね、こうして歌えただけでも、僕としては十分に得たものがあるね。 で、内容なんだけど、この曲は、タイトルのIっていうのは、もちろん、イマリのIです。それで、「愛」というのもかけてると思っていいです。高校時代、僕は曲をいっぱい書いたけど、そして、うちの彼女、イマリちゃんがそのインスピレーションになってくれたこともたくさんあったけど、彼女自身をモデル、モチーフ、テーマにして書いたのはこの1曲だけだと思う。つまり、この曲はうちのイマリちゃんのための曲です。なんか恥ずかしいけどね。内容も、大仰で、ありふれた常套句な感じかもしれないけど、愛とか運命とかそういったものから、少しも目をそらさずに、当時だからこそ書けたであろう、真実のサウンドになってる。ピアノで鳴っている、サビのテーマメロディのラインにしても、これは僕らだからこそ書けたといえるものだろうと思う。まぁ、うちの彼女を最大限美化したらこういうメロディになるよな、って(笑)そんな曲です。「秋の色の髪をなびかせ」ってね。髪の色のことが、やはりテーマになってるだろ?
ゆうじろう: サウンドに関しては実際素晴らしいよね。シンセの音もいい効果を出してる。
Tone: そうね、このアナログシュミレートなシンセの音とか、あとはスネアのCS Coatedのミュート具合とか、サウンド的なポイントはいくつかある。ギターに関しては、僕はVan Halenの大ファンだし、「Seventh Seal」のサウンドをまんま意識したね(笑)実際、バッキングのギタープレイはSeventh Sealそのままだし。あ、セヴンス・シールといえば、おかげさまで僕が書いたVan Halenのファンページ「7番目のアザラシ」も、Yahooに登録されましたね(笑)
ゆうじろう: seal=封印、seal=アザラシ、っていうシャレね(笑)
Tone: まぁ、世界有数のVan Halenファンの一人だと思うよ、詳しいとかブート持ってるとかじゃなくて、彼から学んだことを自分の人生でやっちゃおうとしてるわけだから。ともあれ、この曲のサウンドは、冬な感じを出したかったんだ。実際には、高校時代に、彼女と歩いた晩秋の風景を描きたかったんだけどね。どんよりと曇った、寒空な感じが出ていると思うんだ。 そして、この曲に関してはギターソロも大きなトピックであると思う。僕がレコードで弾いたギターソロの中でも一番いいもののひとつじゃないかなぁ。僕らしいサウンドで、僕らしいパッションで、そこそこ速さもあるし、この情熱的な弾きまくりっぷりが高校時代の僕だったよね、って感じで。で、今回、思わず、初めてのスウィープなんて真似をしちゃいました。
ゆうじろう: 確か、君は、スウィープってあんまり好きじゃなかったよね。
Tone: うん。全然必要だと思わなかったから、高校時代にちょこっと練習して以来、全然練習もしてなかった。だから、今回、ほとんどスウィープ初めて物語(笑)、僕が、初めてやったスウィープの様子が、ばっちり収められてます。そんなに難しくない簡単なフレーズのはずなんだけど、はっきり言って、かなり下手だね(笑)まぁ、遅まきながらこれからがんばって上手くなろう。でも、下手でも、曲の雰囲気には結構合ったと思うよ。言い逃れだけどね(笑)
ゆうじろう: じゃ、2曲目、「ブレイクスルー」
Tone: これも恥ずかしいなぁ・・・。これ、高校の頃バンドで実際に演奏してた曲なんだよね(笑)
ゆうじろう: なんでそんな恥ずかしい曲を1曲目、2曲目に持ってくるのさ!?(笑)
Tone: だって、どうしてもそこしか置き場所なかったんだもん。 この話って、前にもしたと思うんだけど、僕が高校時代にやってたバンドのひとつに、ヤマハのスクールの選りすぐりを集めて作られたSilent Heartsってバンドがあって、メンバーの素材・個性や演奏技量なんかは、今当時の録音を聞いても、レベル高いなーと思わせるくらいのバンドだったんだけど、この曲はね、そのバンドで演奏してたオリジナル曲のひとつだったの。ただし、今回録音したのは、サビのメロディも、歌詞も変えてある、Imari Tonesバージョン。
ゆうじろう: 楽曲クレジットに「Tone & Daisuke.S」とあるけど。
Tone: うん。そのDaisuke氏が、そのSilent Heartsってバンドでヴォーカルを担当してた方です。この曲は、もともと、彼がヴォーカルのメロディを書いてきて、僕がそれにギターのバッキングをつける形で作られたのね。僕は今回、サビのメロディやキーを変えて、歌詞も、昔のものをベースにしながらも書きなおした。だから、Aメロ、Bメロの歌メロと、歌詞の半分くらいは、Daisuke氏にクレジットの権利があると思うのね。もちろん、メジャーな出版をするわけでもなんでもないから、何がどうってこともないんだけど、いろいろと身辺整理が終わったら、彼と連絡をとってみようかな・・・・。今ネットがあるから、連絡とるのってそんなに難しくないと思うんだよね。
ゆうじろう: あの面倒くさいmixiっていうのとかがあるしね、今は。
Tone: そうそう。ヘンな時代だよね。 ともあれ、この「ブレイクスルー」、当時のバンドで、皆が少年時代で、まっすぐな気持ちで作って演奏していた曲ってことでね、とてもまっすぐで前向きでひたむきな気持ちが感じられる曲なんじゃないかな。こういうまっすぐな感覚って、大人になるといろいろと忘れてしまうよね。サウンドはストレートでとても'80sハードロックな感じなんだけど、リアルタイムのエイティーズというよりは、僕としては、少年時代の僕が、'80sのサウンドを吸収して、その上で作り上げた未来に向けたサウンドだと言いたい。昔ロックを好きだった人や、バンドをやっていた人に、やっぱりストレートなロックはいい、ハードロックはいい、って言ってもらえるような曲にしたかった。そんな感じかな。
ゆうじろう: タイトルからも、Queenを思い起こす人もいると思うんだけど。
Tone: うん、それは、原曲を作ったDaisuke氏が、当時クイーン大好きだったからね(笑) あと、今回三声のコーラスをつけたから、余計にクイーンっぽくなったよね。この曲も、歌うのすごく難しかった。例の発声技術のブレイクスルーがあったから、かろうじて歌えた楽曲のひとつだよ。まさにブレイクスルーだったね。
ゆうじろう: じゃあ次、3曲目の「思い」。
Tone: この曲もすごい恥ずかしいんだよ。
ゆうじろう: また?(笑) 恥ずかしい曲ばっか最初に持ってくるんだね。最高傑作なんじゃなかったの?(笑)
Tone: そのはずなんだけどね(笑) 大上段から振りかぶってはいるんだけど、大仰なワザとらしい曲多いし、歌もギリギリいっぱいだし、なんだか自信なくなってきたな(笑) この「思い」は、そういった高校時代に書いた曲の中でも、もっとも大仰なもののひとつなのね。 下手っぴなピアノで書いた曲だしね、ゆっくりとはやいが交互にくるワザとらしい展開といい、やたらと重い曲調といい、もうなんだか、って感じだね〜。 でも情念はこもってるはずだし、少年時代の体験とか感覚とか、嘘はついてないはずだから、今回やってみたのね。結構むずかしかったけどね。まぁ大曲といえるのかな。わざとらしいギターソロとか結構いけてると思うんだ。ヘンドリクスの真似してる無伴奏部分とか、僕らしいパッションが込められてる弾きまくり部分とか。これもクイーンっぽいっちゃあクイーンっぽいよね。わからんけど。クリシェというか常套句なテーマではあると思うんだけど、でもそういうのっていつだって誰かがやらなきゃいけないものだしね。僕はなんだか、昔教科書で読んだ、宮沢賢治の「よだかの星」とかいう童話を思い出したね。
ゆうじろう: 様式美な感じだね(笑)。 じゃあ次、4曲目「おせっかい」。
Tone: やっと大仰コーナーが終了だね。これは意味のないグランジソング。こういうのの方がいいよ(笑) この曲は勢いのあるグランジソングで、これも高校3年のとき、わりとハニーちゃんと出会って間も無い頃に書いた曲で、内容は自分自身のことについて歌ってる。ハイパーアクティヴでおせっかい、でもそれでいいじゃない、っていう。当時、ハニーちゃんに対していろいろしてあげてる自分が可笑しくて自分で書いた曲なんだけど、でも僕自身のnatureを言い当てるのにこれ以上の曲もないと思う。結局、世の中全部に対してそれをしようとしてるわけだからね、今。 それと、この曲は、「Kodomo Metal」に入ってる「個性」っていう曲のモデルにもなった曲なのね。モデルというか原型だね。 この曲があったから、あの、一部で評判のいい(苦笑)、「個性」が生まれた、という。
ゆうじろう: あの曲も勢いのある曲だもんね。
Tone: 話しが前後するんだけど、この「おせっかい」もだけど、サウンドについては今回すごく満足してる。ギターサウンドも今回、今まででいちばん満足できる音が録れたよ。リズム、リード、両方ともね。この「おせっかい」のギターも、ワウ通して音ヤセしてるわりにはいい音で録れてる(笑) ドラムについても今回今までで一番納得できる音で録れたんだ。打ちこみでやってた時はもちろんのこと、はらっちに叩いてもらったときとくらべても、今回、今まででいちばん、良い音で良いドラムが録れている。結局ドラムについては、シンプル極まりない録音方法を使ってるわけだけど、真空管のプラグインの使い方とかね、はらっちはブロンズ製のパワフルなスネアサウンドだったけど、今回自分の好みで木製のバーチ製を使ったこととか、そういうことが、今回やっと結実したと思う。ベースについても同様で、今回、どの楽器にしても、この自主録音の範囲において、自分でいちばん納得のいくサウンドになった。これは明記しておきたいし、それにとても感謝すべきことだと思う。
ゆうじろう: 今回の二枚は、音すごく良いものね。
Tone: うん。話しが前後しまくりで、機材の話しなんだけど、ギターは、前の二枚と同じで、Cranetortois BS-1(ブースター)、Cranetortois DD-1(ディストーション)の順番でつないでる。これって僕の理想の組み合わせなんだけど、今回は、前の二枚のときよりもセッティングとか使い方がうまくなったってことなんだよね。ほとんどの曲で、まさに僕の理想の音が録れてるよ。そんでギターソロ、リードプレイにおいては、今回このブースターとディストーションの順番を逆にして、DD-1→BS-1の順番でつないでみた。これがなんだかよかったみたいで、リードプレイもすごく太くて生々しい音で録れてると思う。
ゆうじろう: 最後の自主制作にしていろんなものが結実した感じだね。
Tone: うん。そうだと思う。どのパートを取ってみても。 で、話しがそれたところで楽曲解説に戻るんだけど、この「おせっかい」のヴォーカルはワンテイクで一発だったね。とりあえずウォーミングアップで一度歌ってみるか、ってやってみたら、あ、これでいいや、っていう(笑)ウォームアップもしてないから高音とか出てないんだけど、その無理無理にシャウトしてる感じがいいな、って。そんな曲です。
ゆうじろう: じゃ、ようやく、次、5曲目「Samurai Kids」。
Tone: まずこのサムライキッズっていうタイトルに笑うよね。この曲ももちろん高校時代の曲だけど、最初はAthleticっていう単純なタイトルだった。歌詞はほとんど当時のまんまなんだけど、今回、このタイトルが、「Athletic」から、「心のセラピー」になって、それが最終的に「Samurai Kids」に落ち着いた(笑) まぁB級映画みたいでいいんじゃないかなと。サムライってついてりゃ外人に受けるだろうくらいの安易な考えで(笑) 楽曲についてはストレートな、グランジ寄りのロックで、サウンドがすごくいいね。ドラムも生々しいし、ギターもいい感じで重い音を出してる。非常に生々しいストレートなバンドサウンドが録れました、と。以上!!
ゆうじろう: OK。サクサク行こう、次、6曲目、「定食屋」。
Tone: これは完全なジョークソング、コメディソングだね。こんなものを大事なアルバムの中間部分に持ってくるのもどうかと思うんだけど、他に場所無かったからいれちゃった。 この曲は2003年の11月に作った、「11月デモ」の中のひとつですね。前の二枚でやったように、今回も2003年のデモの音をそのまま使っちゃった。ギターもベースも。ドラムは面倒だからデモの打ちこみをそのまま。 で、この曲はゲストのスギペ(poor midnight grandma)とはらっち(現在、音信+)に歌ってもらってます。3人でリードを歌ってる状態かな。もう聴いてのとおりのコミックソングで、解説する必要なんか何もないんじゃないかな(笑) 曲作った当初はこんなフザケた曲にするつもりなかったんだけど(笑) スギペとはらっちがまた随分とやってくれちゃってるし。 ともあれ、前の二枚同様に、今回の二枚でも、すぎぺとはらっちに全面的にコーラスをやってもらってます。さっきの「ブレイクスルー」や「Samurai Kids」のコーラスも彼らによるものだね。ありがとう、これからもよろしく、って感じで。
ゆうじろう: じゃ、次、7曲目、「日溜まり」。
Tone: これは確か1999年か2000年くらいに作った曲で、いや1998年だったかな、まぁどうでもいいんだけど、僕の得意とする例の「風シリーズ」のひとつです。風のギターリフね。一応、さっきの「定食屋」とこの「日溜まり」が、このアルバムの中ではImari Classicsでない、「新しい曲」ということになる。それ以外は全部高校時代の曲ということで。 で、この曲は、風のギターリフシリーズなんだけど、タイトルからもわかるとおり、光とか記憶とか、そういうものを表現してみました。とにかく、ギターサウンドはかなりいいね。ヒッチーに、「Toneらしいリフだね」といわれた記憶があるよ。 ちなみに、今まで録った曲だと、「風のギターリフシリーズ」は、Breath Of Angels、 Changes!!、Angel Wind、丘上烈風、そんなところかな。作ったものを全部録音できたわけじゃないけど、思ったより少ないね。
ゆうじろう: じゃ、次、8曲目、「自分テーマ」
Tone: で、例によってここからB面です(笑)。 自分テーマ、たぶん高校2年か、高校3年のはじめ頃か、くらいの曲だと思う。歌詞も当時とかわってない。タイトルだけ今回より適切なものに変えてみた。とはいえ、自分テーマ、自分のテーマソングという意味なんだけど、これも垢抜けないタイトルだけどね(笑) まぁ自分らしい誇りとプライドを持って歩こうよという、前向きで勢いのある内容の曲ですね。 ストレートで素晴らしい、以上!
ゆうじろう:アルバム中間はストレートなロックで占められてるようだね。
Tone: やっと安心して聴ける、と(笑) まぁハードな作風にしたかったからね。 じゃ、次は9曲目の「一人にならないで」。これも古いなぁ。高2か、高3か、覚えてないなぁ。 この手のミディアムバラードというのか、比較的テンポの速いバラード風の楽曲は、その後僕はいくつか作ったと思うんだけど、その最初のひとつということになるんじゃないかな。「幸せ育て」とか「Love Opens Your Eyes」とか、そういうあったかいサウンドやつだよね。この曲は、まぁ曲自体はそれほどどうってことない曲だけど、あたたかいサウンドは意識してみました。ギターなど全編にかましてるテープディレイシュミレータとか、VSTiのオルガンとかね。あとプレートリヴァーブか。そこそこ古臭くてあたたかい音像ができたんじゃないかな。
ゆうじろう: じゃあ次、10曲目、「Glidin'」。
Tone: これも高2のときの作品じゃないかな。あるいは高3のはじめだったか・・・・。 ギターにディレイというかエコーがかかっていて気持ちいいんだよね。これもVSTのテープディレイシュミレーターだけどね。 タイトルからもわかるように、なんか、パラグライダーとかよくわかんないけど、そういうので空を飛ぶような感覚の楽曲なんだよね。飛行機なのかグライダーなのかよくわかんないけど。そういう、空の爽快さというか、スポーツ的な感覚を大事にして音作りしてみた。サウンドに納得はしてるよ。歌うのは難しかったけどね。キーがすごく低くてさ。そのわりにはサビのところでやたら高いとこまで上ってるし。でもこれは、高校のときのデモテープでは出なかった声だから、進歩したといえば進歩した。
ゆうじろう: まぁ、10年経ってるからねぇ(笑)
Tone: 10年たってやっとこれかよ、っていう気もするけどね。 で、上空を旅する曲なんですが、この曲のギターソロでは、「太陽の化身ヘリオン」が登場します。Hellionっていうのは、Judas Priestの曲に出てきたアレだよね。鋼鉄の不死鳥。全然ギターソロゆっくりなんだけど、いざ弾いてみたら、ヘリオンの叫び声のようなサウンドだった。ヘリオン召還成功(笑)。上空で遭遇したこの神話上の生き物は、ゆっくりと旋回し、叫び声をあげて、ゆっくりと消えていきます。そのスケールの大きさを感じてもらえたら。
ゆうじろう: "Screaming For Veangeance"だよね。
Tone: そう。ひょんなところで会ったな、っていう、ヘリオンに(笑) まぁ僕もこう見えてグレン・ティプトンの弟子の一人なので。
ゆうじろう: じゃ、次、11曲目、「Magic」。
Tone:これは高校3年のときの作品ですね。すごく好きな曲です。これは、僕の得意技である「自己流ツェッペリンシリーズ」の、いちばん最初の曲なんです。
ゆうじろう: そうなんだ。今まで、ずいぶんたくさんあったよね、自己流ツェッペリンシリーズ。
Tone: うん。今までに録音したのを数えてみると、前途洋々、前途多難、実はSunny Side Upなんかもそうだし、Minorities、躁、個性、Synchronicity、i-pop、Heterogeneous、Juku-Shiki、ブイヤベーシックあたりもそうだし、Phony Phonyとか、わかりやすいだけでもこれだけあって、その他、いろんな楽曲にその影響が表れていて、その後の僕の作曲の方法論としては、きわめて重要な要素であった「自己流ツェッペリンシリーズ」。そのいちばん最初の1曲が、高校3年も、3学期になってから作った、この「Magic」という楽曲です。
ゆうじろう: ふむふむ。
Tone: つまりは、高校3年当時、Zeppelinの「presence」を聴き狂っていたということなんだよね。あのアルバムが、当時、そして今に至るまで、すっごい大好きで。シンプルなリフを繰り返すことによって生まれる、シンプルの中に織り込まれる無限の複雑さというのかな、リズムと、リフだよね。言葉にしちゃうと無理なんだけど。だから、僕の「自己流ツェッペリンシリーズ」には、このアルバムに入ってるようなハネたリズムのファンクが多いし、Imari Tonesにはハネたリズムを持つ佳曲が多いわけさ。まぁツェッペリンの影響なんていったら、Van Halenと同じくらい、僕の作曲技法には影響を与えてもらっているんだけど、まぁその中でも僕ならではの解釈ってことなんだけどね。その中でも、この「Magic」は、最初の1曲。最初にして、もっともシンプルで、完成形って気がするね、今にして思うと。この10年間の旅の最後に、この曲をこうして録音することができて、良かったと思ってる。それほど解説の必要はないんじゃないかな。サウンドもすごくシンプルだ。シンプルにして、最高のサウンドが録れた。そしてこの曲で歌われている「マジック」こそが、青春時代に手に入れた、僕のいちばん大事なものさ。ていうか、この曲を歌ってるのは実は君だよね?
ゆうじろう: 駄目だよそういうワケのわからないことを言っちゃ。読んでる人が混乱するから(笑)。でも、確かにその通りバレてたね、この曲を歌っている人格は、Toneじゃなくて、それに取り憑いてる、ゆうれいのゆうじろう、だよね。
Tone: 3代前の先祖だってことはどうやら調べがついてるよ(笑) いい加減成仏するんだな(笑)
ゆうじろう: ふがいない子孫たちを見てられなくてね(笑)
Tone: で、僕の少年時代に取り憑いてちょっかい出したと。まったく余計なことをしてくれるよね。
ゆうじろう: 君だってさっき、「そう僕はおせっかい」って歌ったばかりだろ(笑)
Tone: 確かにね。じゃあ次、12曲目「恋はコワイよ」。これもタイトルからしてふざけてるよね。 これはダンスチューンだよね、一応。この曲は高校2年生のときに作った曲で、ギターのリフ自体はVan Halenの"Finish What Ya Started"をコピーしようとして失敗して出来たもの。ただ、それを曲にしてみたら、ほら、当時blurの"Girls & Boys"がヒットしてたでしょ、今となっては懐かしい話だけど。なんかその影響を受けちゃったっみたいで、結果こういうワケのわからないものになった(笑)
ゆうじろう: どことなくコミカルなディスコチューンに聞こえるね。
Tone: 歌詞もダサダサだしね。ビブラフォンの音は気に入ってるんだけど、間の抜けたハウスのビートといい、ダサダサだよね(笑) でもこういう曲に限って、ギターもベースも最高のサウンドを出してるんだよね(笑) 意味ないっての(笑) でも、結構踊れるんじゃないかな? もっとも、おしゃれなクラブではとてもかけられないと思うけどね(笑)
ゆうじろう: じゃあ最後の曲だね、13曲目で「たわむれ」。これはピアノ曲だね。
Tone: うん。こういったピアノ曲も、いくつか、まぁ10もないけど、作ってはいるんだぜ? 「5分で弾ける印象派」とかさ(笑) で、今回、その中でもやはり高校時代のものを、収録してみた。 でも、しょせん僕のことだからね、この曲も、鍵盤の白いところしか使用してないよ(笑) ハ長調とかわかんないから、「鍵盤の白いところ」っていうのが、いかにも全然ピアノを知らない僕らしいんだけど(笑)
ゆうじろう: ハ長調とかト短調とかトタン屋根とかそういうやつね。
Tone: そうそう、トタン屋根。それが僕の音楽知識のある辺り(笑) 妹はちゃんと音大を出たっていうのにえらい違いだよ。 でも断言するけど、この曲は案外と名曲だぜ、きっと。簡単だけどユニークだし。 「たわむれ」っていうのは、まぁちょっと違うかもしれんけど愛のたわむれ、と考えていいよ。 で、愛について、言葉とかじゃなくて、体で感じた曲さ。あたたかかったり、喜びとか、悲しかったり、なんでもいいからなんか感じてもらえたらいいんじゃないかな。 録音にしてもクラシックピアノとは全然違う音の録り方をしてるけどね。まぁ容赦してよ。
ゆうじろう: そんなこんなでめでたく全曲の解説が終わったね。 じゃあ、最後にまとめてくれるかな。
Tone: このアルバムはねぇ・・・・・うーん、高校時代の、Imari Tonesの中でもすごく大仰な曲が収録されてるし、一番気合は入っているとは思うんだけど・・・。でも、重いよね、サウンドも作風も(笑) とはいえ、ハードなサウンドで一貫してるし、内容の純度の高さからいっても、やはりひとつの到達点。イマリ・トーンズという音楽の、ひとつの到達点、原点でもあり最高傑作ってのは、あながち嘘でも無いんじゃないかな。 でもね、しばらくは自分ではもう聴きたくないかな(笑)
ゆうじろう: そうですか。どうもありがとう。お疲れさまっ。
(2005年12月)
END |